活性酸素とフリーラジカルは、どちらも酸素が関係する物質で、体内で有害な作用をもたらします。活性酸素にはフリーラジカルが含まれており、フリーラジカルは活性酸素の一種ともいえます。
活性酸素とは、大気中の酸素よりも活性化された酸素やその関連分子の総称で、呼吸で取り入れた酸素のうち消費できずに体内に残ったものも活性酸素となります。不安定でさまざまな物質と反応しやすい性質があり、化学反応を起こしやすい酸素種です。一重項酸素、過酸化水素、スーパーオキシド、ヒドロキシラジカルなどが活性酸素に含まれます。
フリーラジカルは、不対電子を持ち、不安定で反応性の高い物質です。電子が1つしかないため、周りの物質から電子を奪ってしまい、細胞にダメージを与えます。活性酸素であるフリーラジカルと活性酸素によって電子を奪われて細胞が不安定な状態になることを「からだの酸化」と呼び、老化現象を促進します。また、がん、糖尿病や脂質異常症、動脈硬化などの生活習慣病の原因にもなります。