
▶MCTオイル▶中鎖脂肪酸▶パーム油▶ヤシ油▶ココナッツオイル▶MCT▶脂質代謝異常▶コレステロール▶飽和脂肪酸▶中性脂肪▶高血圧
ヘルシーな油として有名な MCTオイル ですが、全ての人に向いているオイルではないということを知っている方は少数派です。
私の場合、5年以上ヴィーガンでフィットネスクラブ週4日+ウォーキング週3日
という生活習慣の改善にも関わらず、検査で高かったのが、 コレステロール値 と 中性脂肪値 ・ 高血圧 でした。
数カ月前に 脂質代謝異常 ( 脂質異常症 )とドクターに言われてから、毎日摂っていた MCTオイル や ココナッツオイル を止めた結果、数値が正常値になりました。
今回は、 MCTオイル を摂取する場合の注意点や市販の買ってはいけない MCTオイル についても紹介します。
ステロール 値が上昇https://t.co/873dwCkiCw
— 困ったカラダ (@Troubled_Body) March 5, 2025
飽和脂肪酸 の MCTオイル は 脂質代謝異常 ・ コレステロール値 ・ 中性脂肪値 が標準値でない方は摂取前に検査で確認が必要。#MCTオイル#中鎖脂肪酸#ココナッツオイル#脂質代謝異常#高血圧
MCT とは何ですか?
中鎖脂肪酸 100%の油のことを MCT (Medium Chain Triglyceride)といいます。
一般の植物油に含まれるオレイン酸やリノール酸と同じ脂肪酸の仲間です。
中鎖脂肪酸 (MCT)は、 ココナッツ や パーム フルーツなどのヤシ科植物の種子に含まれる脂肪酸です。体脂肪として蓄積されにくいという特徴があり、一般的には美容や健康に良いとされています。
ただし、この 中鎖脂肪酸 は下記のような 不飽和脂肪酸 ではなく 飽和脂肪酸 ですから摂取には注意が必要です。
植物や魚などの脂に多く含まれる脂肪酸の一種で、体内で合成できないか、合成できても必要量を満たすことができないため、食物から摂取する必要があります。
【特徴】
常温で固まりにくく、体内で液体である
血中の中性脂肪やコレステロール値を調節する働きがあるといわれている
細胞膜やホルモンなどの材料になり、構造上体に蓄積されにくい脂質
【種類】
炭素間の二重結合の数によって「一価不飽和脂肪酸」と「多価不飽和脂肪酸」の2つに大きく分けられる
多価不飽和脂肪酸はn-3系とn-6系に分けられ、n-3系にはα-リノレン酸、DHA(ドコサヘキサエン酸)、IPA(イコサペンタエン酸)などがある
【含まれる食品】
まぐろ、いわし、さんま、さばなどの魚類
オリーブ油、ゴマ油、シソ油、グレープシード油などの植物油
えごま油、アマニ油といった植物油
中鎖脂肪酸 の特徴
飽和脂肪酸 の一種で、乳製品やパーム油などに多く含まれています。
一般の植物油に含まれる長鎖脂肪酸と比較して、消化・吸収が早く体に吸収されてからエネルギーになりやすいという性質があります。
飽和脂肪酸 の特徴
動物性脂肪や パーム油 などに多く含まれている 飽和脂肪酸 をとりすぎると、血液中のLDLコレステロールが増加し、その結果、動脈硬化など循環器疾患のリスクを増加させることが示されています。
【特徴】
常温で固体になる
化学的に安定しており、酸化しにくい
体内でエネルギー源として利用される
細胞膜の構成成分としても重要な役割を果たしている
【含まれる食品】
バターやチーズなどの乳製品
ラードやベーコンのような動物性脂肪
パーム油、ココナッツオイルなどの植物油脂
MCTオイル のデメリット
MCTオイル は健康をサポートする効果が広く知られており、ダイエットやエネルギー供給の観点から注目を集めています。しかし、その一方で正しい使い方を知らないと、体に負担をかけ健康を損なう可能性もあります。

腹痛や下痢のリスク
MCTオイル を過剰に摂取すると、腸に大きな負担をかけるため、下痢や腹痛が起きやすくなります。中鎖脂肪酸が体内で急速に分解・吸収される特性が原因です。
原因と仕組み:通常の油よりも消化が速いため、腸の活動が過剰に刺激され、結果的に下痢につながることがあります。
胃腸の不快感や吐き気
MCTオイル を摂取すると、胃の重さや吐き気を感じることがあります。特に初めての摂取や空腹時に摂取した場合に起こりやすい症状です。
消化不良による体調悪化
消化器系が敏感な人にとって、 MCTオイル は膨満感やガスを引き起こす場合があります。これらの症状は、摂取量を調整することで改善が期待できるでしょう。
過剰摂取によるリスク
MCTオイル を大量に摂取すると、エネルギーバランスが崩れたり、必要な栄養素の吸収を妨げる可能性があります。
具体例:一日に大さじ3杯以上を摂取すると、脂質の過剰摂取により、体重増加やエネルギーバランスの乱れが生じるリスクがあります。
必須脂質の不足
MCTオイル にはオメガ3脂肪酸や必須脂肪酸が含まれていません。
これらの成分は、細胞の健康や抗炎症作用に欠かせない重要な役割を果たします。
補完する方法:アマニ油、魚油、ナッツ類など、必須脂肪酸を含む食品を取り入れ、 MCTオイル の摂取による栄養バランスの偏りを補いましょう。
特定の健康状態における注意点
MCTオイル は、多くの健康効果が期待されますが、特定の健康状態においてはリスクを伴う場合があります。
糖尿病 患者へのリスク
MCTオイル は迅速にエネルギーとして代謝されますが、その特性が血糖値の変動を引き起こす可能性も。特に糖尿病患者にとっては、慎重な使用が求められます。
アドバイス:糖尿病の方は、摂取前に医師や管理栄養士と相談し、適切な量やタイミングを決めることが重要です。
高脂血症 や 脂質代謝異常症 の影響
MCTオイル を大量に摂取すると、トリグリセリド値が上昇する可能性があります。 脂質代謝異常症 を持つ人は、特に注意が必要です。
血中総コレステロールが増加し、心筋梗塞をはじめとする循環器疾患のリスクが増加することが予想されています。
動脈硬化の原因となる脂質異常症の一種「高LDLコレステロール血症」の発症の要因となります。
中性脂肪 や 悪玉コレステロール を増やし 動脈硬化 になる恐れがあります。
対策:定期的に血液検査を受け、血中脂質の状態を確認しながら摂取量を調整してください。
アレルギー反応の可能性
MCTオイル には、アレルギーを引き起こす可能性のある成分が含まれています。特に、ココナッツ由来の製品では注意が必要です。
ココナッツ由来 の MCTオイル は、一部の人に皮膚の発疹や腫れといったアレルギー反応を引き起こすことがあります。
注意点:原材料表示を確認し、自分の体質に合った製品を選ぶことが重要です。過去にココナッツにアレルギー反応を示した方は、医師の助言を仰いでください。
使用方法によるデメリットとその軽減策
MCTオイル の効果を最大限に活用するためには、正しい使用方法を守ることが重要です。
適切な摂取量を守る
初心者は少量から始め、体が慣れるにつれて徐々に摂取量を増やすことが推奨されます。
目安:最初は1日1ティースプーンから始め、1~2週間かけて大さじ1杯に増やすことで、体への負担を軽減できるでしょう。
MCTオイルを飲むとコレステロールや中性脂肪が上昇する可能性があります。 中鎖脂肪酸は血中脂質に影響しないとされていますが、体質によっては強く影響する可能性があります。 MCTオイルの摂取を始める前に血液検査を行い、しばらく摂取した後に血中脂質に影響がでていないか医師に確認して継続するか考えましょう。
調理方法に注意
高温で調理すると、 MCTオイル の成分が分解され、効果が損なわれる可能性があります。
おすすめの使用法:サラダドレッシングやスムージー、コーヒーなどに混ぜて使用するのが理想的です。また、低温調理であれば成分を損なうことなく摂取できます。
MCTオイル の原料は ココナッツ と パーム

市販されている MCTオイル の原材料に何も表記がない場合は、安い パーム油 が使用されていることがあります。
MCTオイル を買う場合は、ココナッツアレルギーでない方は、ココナッツと明示されている商品を選んでください。
パーム油 がダメで ココナッツオイルが OKな理由
パーム油 は植物由来であるにも関わらず構成する脂肪酸のおよそ半分が飽和脂肪酸です。
つまり パーム油 は肉の脂身である豚脂や牛脂と同じ仲間の油です。
飽和脂肪酸を摂りすぎると動脈硬化症(心筋梗塞、狭心症、脳梗塞)を起こしやすくします。
パーム油とココナッツオイルは、どちらもヤシ科の植物の実から採れる食用油ですが、原料や成分、用途などが異なります。
【原料】
パーム油 はアブラヤシの実(果実)から採れる
ココナッツオイル はココヤシの実(タネの中の胚乳)から採れる
【成分】
パーム油 はパルミチン酸を多く含む
ココナッツオイル はラウリン酸とミリスチン酸を多く含む
【用途】
パーム油 は石鹸の材料として使用される
ココナッツオイル は食用から工業製品(化粧品、カップ麺、ポテトチップスなど)まで幅広く使用されている
【健康への影響】
パーム油 ココナッツオイル ともは植物由来だが、構成する脂肪酸のおよそ半分が飽和脂肪酸であるため、動脈硬化症のリスクを高める可能性がある
ココナッツオイル と MCTオイル どっちがいい?
ココナッツオイル と MCTオイル は、 中鎖脂肪酸 の含有量や効果、使用用途などが異なります。
【効果】
ココナッツオイル:免疫力向上や抗菌作用がある
MCTオイル:消化吸収が早く、エネルギーになりやすい
【使用用途】
ココナッツオイル:加熱調理に適している
MCTオイル:加熱せずに摂取することが推奨されている
【その他の特徴】
ココナッツオイル:ビタミンEやラウリン酸などの脂肪酸が含まれている
MCTオイル:カプリル酸やカプリン酸などの中鎖脂肪酸で構成されている
【中鎖脂肪酸の含有量】
ココナッツオイル:中鎖脂肪酸は約60%含まれている
MCTオイル:中鎖脂肪酸を100%含有している
追記
MCTオイル は、多くの健康効果を持つ一方で、使い方を誤るとデメリットが生じる可能性があります。健康的に活用するために、以下のポイントを意識しましょう。
・少量から始めて体調を観察しながら摂取量を調整する
・必須脂質を他の食品で補い、栄養バランスを意識する
・医師や管理栄養士に相談し、健康状態に応じた使用法を取り入れる
・高温調理を避け、スムージーやドレッシングなどで取り入れる
正しい知識をもとに MCTオイル を取り入れれば、健康的な生活をサポートする有益なツールとなりますが、現在、高血圧症・高コレステロール値・中性脂肪値でお悩みの方は、摂取前に血液検査や血圧値を確認することを忘れないでください。