【 老化の原因 老化細胞 とは 】 老化分泌物 を出し周囲の細胞を 老化 させる 老化細胞

▶老化細胞▶セノリティクス▶老化細胞除去薬▶フィセチン▶ケルセチン▶老化▶炎症

下記の記事でも紹介しました 老化 の原因となっている
老化細胞 は健康寿命を語る上で欠かせない根本的な存在で
世界中で注目が集まっている最先端の研究対象です。

今回は 老化細胞 とは何か という観点にフォーカスし老化細胞を除去できる フィセチン ・ ケルセチン といった セノリティクス / 老化細胞除去剤 について紹介していきます。

老化細胞 は周囲の細胞も老化させる

という点に着目してご覧ください。

細胞老化 とは何ですか?

老化細胞 は周囲の正常細胞の 老化 を加速する

老化細胞 は、最終的には増殖を停止しますが、本来死滅すべき時期には死滅しないという点で独特な性質を持っています。
そして、 老化細胞 は生き残り、 炎症 を引き起こす可能性のある化学物質( 老化分泌物 )を放出し続けます。

この物質は、SASP（細胞老化関連分泌形質）と呼ばれ、周囲の細胞の 老化 を加速させ、組織や臓器の機能低下を引き起こすことが知られています。

それはまるで、ボウル全体を腐らせてしまうカビの生えた果物のように、比較的少数の 老化細胞 が生き残り、 炎症 を広げ、隣接する細胞にダメージを与える可能性があります。

しかし、 老化細胞 がすべて悪いわけではありません。 老化細胞 が発現する分子や化合物は、胚発生、出産、創傷治癒など、生涯を通じて重要な役割も果たします。

老化 のメカニズム

老化細胞 は、SASPを放出することで、周囲の細胞に 老化 を伝染させます。SASPは、正常な細胞の細胞老化を引き起こし、組織や臓器の機能を低下させ、体の 老化 をさらに加速させます。

老化細胞 になる原因

ストレスや長期間にわたるダメージの蓄積により、細胞は 老化細胞 と呼ばれる状態になることがあります。
老化細胞 は分裂を停止し、本来の機能を失い、炎症性サイトカイン、成長因子、その他の分子などの有害な分子を放出し始めます。また、 老化細胞 は周囲の細胞にも悪影響を及ぼし、臓器機能の障害につながります。

細胞老化 の引き金となるもの

ストレスや長期間にわたるダメージの蓄積によりテロメア の短縮、DNA損傷、ミトコンドリアの機能不全などが起こり 老化細胞 の原因となります。 老化細胞 は、通常の老化プロセス中にも蓄積します。
老化細胞 を除去すると、これらの動物の健康が改善され、寿命が延びるという発見がありました。

テロメアの短縮

細胞が分裂するたびに、染色体の末端にあるテロメアという部分が短くなります。テロメアが短くなりすぎると、細胞分裂が停止し、 老化細胞 になります。

DNA損傷

外部からの紫外線や放射線、薬剤などの影響でDNAが損傷すると、細胞は分裂を停止して 老化細胞 になります。

がん遺伝子の活性化

がん遺伝子が活性化されると、細胞分裂の抑制が解除され、細胞ががん化する可能性があります。しかし、 細胞老化 は、がん化を防ぐために細胞分裂を停止させる役割も担っています。

他のストレス

加齢や生活習慣などによるさまざまなストレスも、細胞老化を引き起こす可能性があります。

細胞老化が身体に与える影響

加齢とともに、体内の 老化細胞 の数は増加します。老化した免疫システムの効率が低下すると、 老化細胞 が蓄積し、健康な細胞を汚染します。脳内の 老化細胞 は認知機能を低下させる可能性があるため、ストレスや病気への耐性、怪我からの回復、そして新しいことを学ぶ能力に影響を与える可能性があります。

その結果、細胞老化は、がん、糖尿病、骨粗鬆症、心血管疾患、脳卒中、アルツハイマー病および関連する認知症、変形性関節症など、加齢に伴う様々な疾患と関連していることが示唆されています。
また、視力、運動能力、思考能力の低下とも関連しています。
老化した皮膚細胞がたるみやしわの原因となっているかどうか、また、高齢者にとってCOVID-19の致死率を高める炎症性サイトカインストームと老化細胞との関連について、現在調査が進められています。

老化細胞除去薬 セノリティクス

近年、 老化細胞 を除去する薬（ セノリティクス ）の開発が注目されています。 老化細胞 を除去することで、加齢に伴う疾患の進行を抑える可能性が示唆され、 セノリティクス は、老化制御の切り札として期待されています。

セノリティクス / senolytics

セノリティック は、アンチエイジング研究の最先端にあります。「 セノリティック 」という言葉は、ラテン語の senex (= 古い) と lytic (= 破壊する) に由来しています。 セノリティック は、 老化細胞 を破壊して組織内に若い細胞のための「場所」を作り、全身の若返りを促進するように設計された物質です。

老化の治療薬も！“老い”のメカニズム

2025年5月放送のNHKスペシャル 人体Ⅲから紹介します。

人はなぜ老いるのか

老化細胞 ⇒分裂を止めた細胞

老化細胞

老化細胞 から放出される化学物質で周囲の細胞に 炎症 をおこす

老化細胞 の周囲も老化していく

老化現象 の正体

老化現象

ご興味のある方は下記のアドレスから告知板をご覧ください。

https://youtu.be/YvOGzQ5PXRo?si=x1HrHlj-FPuctwn7

※フルバージョンはアマゾンのNHKオンデマンド/シーズン1エピソード23でご覧になれます。

免疫システムによる 老化細胞 の除去

老化細胞は、一般的には免疫システム細胞により排除されます。

ナチュラルキラー細胞（NK細胞）とマクロファージは 老化細胞 の除去において重要な役割を果たします。ナチュラルキラー細胞は 老化細胞 を直接殺し、また老化細胞を除去するマクロファージを活性化するサイトカインを産生する。

老化細胞 はマクロファージだけでなく好中球によっても貪食(どんしょく)されます。

よって免疫系の老化は、免疫系の 老化細胞 を除去する能力を低下させ、 老化細胞 の増加につながります。また 老化細胞 からのSASPによる慢性炎症も、免疫系の 老化細胞 を除去する能力を低下させる可能性があることがわかっています。

※ 老化細胞 のアポトーシス/自滅死を誘導する 老化細胞除去薬 は、貪食免疫系細胞を利用してアポトーシスを起こした細胞を除去していきます。

健康寿命を延ばすための先駆的な取り組み

メイヨー・クリニックのジム・カークランド医学博士と元同僚のヤン・ファン・デュールセン博士は、老化研究のルネッサンスの先駆者でした。カークランドは約20年にわたり、 老化細胞 を除去する方法を研究してきました。

カークランド氏と彼のチームは現在、主に2種類の薬剤の混合に注力しています。1つは白血病の化学療法で一般的に使用されるダサチニブ（D）で、もう1つは ケルセチン （Q）です。 ケルセチン はイチゴ、ブドウ、トマト、赤ワイン、タマネギなどの果物や野菜に含まれる色素で、天然の抗炎症作用を有しています。DとQを併用すると、 老化細胞除去薬 、すなわち セノリティック （ 老化細胞除去薬 ）として機能します。

老化細胞 の二面性

老化は私達にとって、とても興味深いものです。なぜなら、損傷した 老化細胞 が今度は健康な細胞に損傷を与える可能性があるからです。
しかしその一方で正常な老化は創傷治癒などに役立つことがあり、老化自体が強力な腫瘍抑制メカニズムであることもわかっています。

腕の傷を想像してみてください。 老化細胞 が免疫細胞を呼び寄せ、傷の治癒を助ける上で重要な役割を果たしている可能性を示す証拠が増えています。しかし、それは傷を閉じるための一時的なもので、その後はシグナルは消えるはずです。
問題は、 老化細胞 を除去できない時に起こります。 老化細胞 は免疫システムの活性化を促すのに非常に役立ちますが、加齢とともに免疫システムが衰えると、慢性的な 老化細胞 が形成されてしまうのです。

医療分野における セノリティクス 薬剤の未解決事項

老化細胞 が治癒、組織修復、胚発生、そして出産において良い働きをすることは分かっています。しかし、善玉細胞と悪玉細胞はどのように違うのでしょうか？そして、善玉細胞ではなく悪玉細胞だけを殺す方法はあるのでしょうか？正直なところ、まだ分かっていません。

老化に伴う機能の一部は有益である可能性がありますが、 セノリティクス は善悪に関わらず 老化細胞 を死滅させるということを分かれてはなりません。
再生されない細胞を死滅させ、除去した場合、その生物学的・生理学的影響はまだ分かっていません。そのため、今後の研究や臨床研究においては、まだ非常に初期段階にあるため、細心の注意を払う必要があるようです。

このような状況下にあるため、医薬品やワクチンといった医療分野での セノリティクス は研究の真っ只中にあります。

国内で購入可能な セノリティクス サプリ

医薬品ではありませんが、海外では セノリティクス 関連のサプリが非常に人気を博しています。

そこで日本で入手できる海外で人気の高い植物由来の健康補助食品2種を紹介します。

❶ フィセチン / Fisetin

フィセチン （ fisetin ）は、ポリフェノール類のフラボノイド群に属する構造的に特徴のある化学物質であるフラボノールの一種。

ハゼノキ には多くの フィセチン が含まれており、サーチュイン遺伝子を活性化させる効果が期待されています。また、育毛効果や毛を黒くする効果もあるとされています。

フィセチン は、強力なサーチュイン活性化化合物で異なる複数の培養細胞株において抗炎症、抗発がん作用を示すことが明らかにされています。
また構造的に類縁のフラボノールであるケルセチンといった多くのその他のフラボノイドと同様に、フィセチンは強力な抗酸化物質のひとつで、いくつかの防御遺伝子および抗酸化遺伝子の発現を増強させることが明らかにされています。

研究では、 フィセチン が記憶力を改善し、アルツハイマー病の発病から脳を保護する可能性や、糖尿病による腎障害の低減に有効である可能性が示されています。

フィセチン を含む植物

下記の表に示されているウルシ科ウルシ属に分類されるトキシコデンドロン・バーニシフルウム と同じウルシ科ウルシ属の ハゼノキ にも多くのフィセチンが含まれておりフィセチンのサプリに使用されています。

Humanx フィセチン

・成分
　フィセチン 98% (Rhus succedanea / ハゼノキ)　500mg/1粒

Qualia セノリティック

・成分
　 フィセチン （Rhus succedanea / ハゼノキ 茎抽出物由来） 1400mg/6粒/回

❷ ケルセチン / Quercetin

ケルセチン （quercetin）は、野菜や果物に広く含まれるフラボノイドの一種で、抗酸化作用や抗炎症作用など、様々な健康効果があります。玉ねぎやそばなどに多く含まれるポリフェノールの一種で、抗アレルギーや抗炎症作用、抗酸化作用をはじめとして、多くの機能性を有することが報告されています。

ケルセチン を含む植物

ケッパー（1800 mg/kg）、リンゴ（44 mg/kg）、お茶（チャノキ、2000-2500 mg/kg）、タマネギ、ブドウ、ブロッコリー、モロヘイヤ、ラズベリー、コケモモ（栽培種74 mg/kg、野生種146 mg/kg）、クランベリー（栽培種83 mg/kg、野生種121 mg/kg）、オプンティア、その他、葉菜類、柑橘類など。

MRM Nutrition ケルセチン

・成分
　ケルセチン　500mg/1粒/回

・THE WORLD’S PUREST QUERCETIN™（世界トップクラスの純度のケセルチン）QU995配合

　ブラジルのディモルファンドラモリス由来。
　この植物は、高純度かつ優れた性質のケルセチンQU995を生成。

Thorne ケルセチン フィトソーム

・成分
　高吸収 ケルセチン フィトソーム　250mg/1粒
　エンジュエキス［花］／ヒマワリ由来リン脂質複合体

Life Extension バイオケルセチン

・成分
　バイオ ケルセチン フィトソーム　29mg✕50倍 1粒/回
　⇒ ケルセチン 10mg［エンジュ由来］、ホスファチジルコリン複合体［ヒマワリ由来］
・高吸収性 ケルセチン フィトソーム
　 ケルセチン を植物由来のフィトソームでカプセル化することで、吸収性が50倍

Life Extension, Senolytic Activator　セノリティック アクティベーター

・成分
　セノリティック アクティベーター　/3粒
　18％のフィセチン（56mg）［ハゼノキエキス（茎）由来］
　35％のガラクトマンナン（109mg）［フェヌグリーク（種子）由来］ 312mg
　テアフラビン［カフェインレス紅茶エキス（葉）由来］ 275mg
　バイオケルセチンフィトソーム（ケルセチン25mg［エンジュ濃縮物（花芽）由来］
　ホスファチジルコリン複合体［ヒマワリ由来］を配合） 74mg
　アピゲニン

・優れたバイオケルセチン、テアフラビン、アピゲニン配合

エリシウム セノリティック コンプレックス

・成分
　老化細胞除去コンプレックス
　ケルセチン 、 フィセチン 、高麗人参、チェスナットローズ等　1,150mg

・NSF（公衆安全衛生分野の国際認証機関）認定スポーツサプリメント

注) 薬物相互作用

ケルセチン は幾つかの抗菌薬とは併用禁忌です。
・フルオロキノロン系の抗菌薬
・薬物代謝酵素CYP2C8　※パクリタキセル（タキソール）
・薬物代謝酵素CYP2C9
・薬物代謝酵素CYP3A4

追記

老化細胞 の二面性を理解した上で上手に セノリティクス サプリ と付き合うことが大切です。
アイハーブでは紹介したサプリより安価な商品もありますが、品質や成分・認証等を確かめながら購入してみて下さい。