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健康な人の体内でも、毎日約5,000個の がん細胞 が発生していると言われています。
これは、人の体が約60兆個もの細胞で構成されており、毎日約1%(約1兆個)もの細胞が入れ替わるために細胞分裂を繰り返している過程で、遺伝子のコピーミス(突然変異)が起こるためです。
このコピーミスによって、正常な制御に従わずに増殖しようとする細胞が、がん細胞の「もと」となります。
しかし、これらの潜在的な がん細胞 は、通常は体内の 免疫細胞 (リンパ球など)によって速やかに攻撃・排除されるため、すぐに 癌 を発症することはありません。
本来であれば、毎日「5000勝0敗」のような戦いが繰り返されている状態と言えそうですが、毎日発生する 癌細胞 の数より 免疫細胞 が少ない場合は連戦連勝とはいかなくなります。
そして免疫による監視の目をかいくぐり、生き残った がん細胞 が時間をかけて増殖します。
今回は、そんな私達の身体を 癌 や 感染症 から守ってくれる 白血球 のお話です。
白血球 と 癌 ・ 重症感染症 の関係
白血球の数が少ない人が、全員 癌 を発症しやすいわけではありませんが、 重症感染症 のリスクについては著しく高まります。
特に、既に がん を患っている場合や化学療法などのがん治療を受けている場合は、生命に関わる重篤な感染症のリスクが高まります。
これらの治療は 白血球 の数を減少させ、免疫系を低下させることが多いためです。
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重症感染の症状
一般的に、発熱や下痢など感染症の症状が重く、抗生物質を3日間投与しても症状がよくならない場合、「重症感染症」と考えられます。
・白血病や悪性腫瘍などのがんで治療(化学療法、放射線療法、骨髄移植など)を受 けている場合
・免疫抑制剤の投与を受けている場合
・糖尿病、肝臓病、エイズなどの病気にかかっている場合
・やけどや、大きなけがをしている場合
・大きな手術を受けた場合
・高齢者、新生児、低体重出生児
・上記要因に加え、薬剤耐性菌(MRSA*など)に感染している場合
*MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)とは強力な抗生物質であるメチシリンが効きにくい黄色ブドウ球菌
重症感染症では、全身状態の悪化(発熱、頻脈、頻呼吸、倦怠感)、臓器障害(意識不明、乏尿、肝機能障害、呼吸不全)などの症状がみられます。
命に関わる 重症感染症
・敗血症、肺炎などの呼吸器感染症
・腎盂炎などの尿路感染症
・腹膜炎、胆嚢炎などの消化器感染症
・やけど、手術後に起きる感染症
白血球数 の低下が危険な理由 ※特に がん 患者の場合
免疫機能の低下
白血球 は、細菌、ウイルス、真菌による感染症と戦うために不可欠です。
好中球 減少症
白血球 の一種である 好中球 の数が少ないと、体が脆弱になり、一般的な細菌が深刻な病気を引き起こす可能性があります。
がん 治療の副作用
化学療法や放射線療法は骨髄を損傷し、 白血球 の産生を減少させるため、治療中に感染症にかかりやすくなってしまいます。
血液がん
白血病などのがんは骨髄に直接影響を与え、 白血球 の産生異常や減少を引き起こし、感染防御機能を低下させます。
白血球 とは
白血球 は、身体に侵入してきたウイルスや細菌などの病原菌から身体を守る 免疫細胞 です。
大きく分けると、リンパ球、単球、顆粒球という3種類の 免疫細胞 に分けられますが、ここからもさらに細く分類でき、これらの多様な 免疫細胞 は、連携を取りながら身体の中の異物と戦っています。
複数の種類( 好中球 、 リンパ球 、 単球 、 好酸球 、 好塩基球 )があり、それぞれ異なる役割を担っています。
白血球 の主な役割
病原体からの防御
体内に侵入した細菌やウイルスなどを細胞内に取り込み、無害化します。
免疫機能の調節
免疫応答を司る細胞として機能します。
炎症の発生と修復
炎症部位に集まり、有害な物質を分解する役割もあります。
白血球 の種類
1 好中球 ※ 癌細胞 を攻撃
感染時に最初に集まり、病原体を貪食(捕食)する中心的な役割を担います。
2 好酸球 ※ 癌細胞 を攻撃
アレルギー反応などに関わることがあります。
3 好塩基球
アレルギー反応に関わるヒスタミンなどを放出します。
4 単球 ※ 癌細胞 を攻撃
体内でマクロファージに変化し、病原体を貪食します。
5 リンパ球 ※ 癌細胞 を攻撃
リンパ球は T細胞 、 B細胞 、 NK(ナチュラルキラー)細胞 の3種類に分けられ、それぞれ役割が異なります。さらにT細胞は、ヘルパーT細胞、キラーT細胞、制御性T細胞に分類できます。
ヘルパーT細胞は、 リンパ球 の司令塔のような役割を担っています。 マクロファージ や樹状細胞といった免疫細胞から異物の情報を受け取ると、 キラーT細胞 と B細胞 に攻撃指令を出します。指令を受けた キラーT細胞 は、ウイルスが感染した細胞や がん細胞 を排除し、 B細胞 は異物を攻撃するための抗体を作ります。
白血球数 と健康状態
白血球 の正常値(目安)は成人では3,500~9,000個/μLです。
数値が高い場合(白血球増加症)
体のどこかで感染症や炎症が起きている可能性があります。
感染症(肺炎、虫垂炎など)、炎症性疾患、心筋梗塞、ストレス、喫煙、白血病などが考えられます。
数値が低い場合(白血球減少症)
病原体に対する抵抗力が低下し、感染しやすくなります。
ウイルス感染初期、再生不良性貧血、膠原病、抗がん剤・放射線治療の副作用などが疑われます。
抗がん剤治療・放射線治療
抗がん剤治療や放射線治療は、骨髄の働きを抑制するため、一時的に 白血球 が大幅に減少することがあります。
もし、基準値よりも大幅に低い、または他の症状(発熱、長引く感染症状など)がある場合は、医療機関での精密検査が必要です。
心配な場合は、かかりつけ医や専門医に相談し、適切な診断を受けることが最も重要です。
癌細胞 を攻撃する白血球
癌 と闘う 白血球 には、異常細胞を早期に殺傷する NK細胞 、がん細胞を直接標的として殺傷する T細胞 、そしてがん細胞や残骸を貪食する マクロファージ があります。
最近の研究では、 好酸球 や訓練された 好中球 もこれらの役割を果たしていることが示されています。これらの細胞は体の免疫防御機能の一部であり、免疫療法において極めて重要です。
がん と闘う主要な 白血球
ナチュラルキラー(NK)細胞
腫瘍細胞の表面変化を認識し、早期に発見して殺傷する最初の応答細胞。
T細胞 (細胞傷害性Tリンパ球)
がん細胞 を特定し、毒素を送達して破壊し、次の標的へと移動する「暗殺者」細胞。
マクロファージ
がん細胞 や細胞片を貪食し、消化する「大食い」細胞です。
好酸球
破壊的なタンパク質を放出し、腫瘍、特に転移巣と戦うT細胞を召喚します。
好中球
腫瘍を攻撃するように「訓練」(例えば、βグルカンなど)することができ、新たな免疫療法の道筋を提供します。
白血球 たちの働き(免疫応答)
検出⇒免疫細胞は がん細胞 を異物または異常な細胞として認識します。
活性化と増援要請⇒免疫細胞は活性化され、攻撃を開始し、多くの場合、応援を要請します。
排除⇒ T細胞 や NK細胞 などの細胞は がん細胞 を直接殺傷し、 マクロファージ などの細胞は細胞を浄化します。
免疫療法
CAR-T細胞療法などの治療法では、患者自身のT細胞を遺伝子改変することで、非常に効果的ながん殺傷細胞へと変化させます。
患者さん自身の免疫細胞である T細胞 を体外に取り出し、遺伝子操作で「キメラ抗原受容体(CAR)」という特殊なタンパク質を発現させて がん細胞 を特異的に認識・攻撃する能力を高め、体内に戻して がん を攻撃させる革新的な「細胞免疫療法」です。主に再発・難治性の白血病や悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの血液がんに対して有効性が確認されており、患者さんの T細胞 をがん標的として「改造」し、体内で がん を攻撃させることが特徴です。
追記
健康な人の体内でも、毎日約5,000個の がん細胞 が発生しているということを考えると、それらを撃退してくれる 白血球 の数も、なんとか5,000以上は欲しい気がしました。
血液検査では、中性脂肪やコレステロール値に目が行きがちですが、 白血球数 も是非確認してみてください。
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